労働基準法に「賃金支払い5原則」なるものがあります。
具体的には以下の5つとなります。
① 通貨で
② 直接、労働者に
③ 全額を
④ 毎月1回以上
⑤ 一定の期日に支払わなければならない
よく未払い賃金に関して、相談を受けることがあります。
その中の1つで、『勝手に給与から●●を天引きさせられた』というものがあります。
例えば、こんな感じです。
「社用車で自損事故を起こしたから」
「仕事で凡ミスをして取引先に損害を与えたから」
「引継ぎをしないまま退職をして会社に迷惑をかけたから」
確かに本人の責任として、損害賠償をしなくてはいけないケースがあるかもしれません。
ただし、それは給与とは別問題です。
上記③の通り、原則として会社は給与を全額支払う必要があります。
会社としては給与は支払う、それとは別に損害賠償を請求するということになるのです。
「勝手に引かれた」のであれば、泣き寝入りする必要はありません。
労働基準法に違反している可能性があるので、お近くの労働基準監督署に相談してみてください。