美容室の労働時間管理 ~固定残業代導入の提案~

私は以前、化粧品(美容室専売)メーカーの営業職をしていました。

約11年間勤務しており、その間、様々な美容室を訪問してきました。

業界特有の課題も感じており、今回はその中でも労働時間管理について書いていきたいと思います。

少し長くなるので、2回に分けて書いていきます。


まず、美容室の営業時間はどれくらいでしょうか。

厚生労働省の調査によると、1日の平均営業時間は9.4時間となっています。

また、営業時間の前後には掃除や準備、後片付けがあります。

これでもう1日に10時間くらいにはなると思います。

さらに美容師は常に技術を磨く必要があり、その練習は営業時間後に取り組んでいます。

少なく見積もって、週に2時間だとします。

単純に足すと、1日10時間×週5日勤務+練習2時間=52時間/週となります。

(完全週休2日の美容室はほぼほぼ無いので、実際はもっと多いと思いますが…)


ちなみに労働基準法では、パートを含むスタッフが10人未満の美容室では44時間/週が上限となります。

1週間で法律の上限を8時間超えているわけです。

月に直すと30時間超になります。

この30時間超は残業時間として、時間単価(時給)の1.25倍の金額で支払う必要があります。

ここで1つ提案があります。

どのスタッフも確実に30時間の残業があるのであれば、その分を固定残業代としてはいかがでしょうか。

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