常時10人以上の社員を雇用する会社は、就業規則を作成し、労働基準監督署に届け出る必要があります。
ただ、今回は法律上の話でなく、会社にとって就業規則を作成する意義に関して、私案を提起したいと思います。
私は「就業規則とは、会社を守る唯一の武器」であると考えています。
社員を守る法律は多々あります。
一方で、会社を守る法律は無いのです。
そのために社員数に関わらず、就業規則は絶対に作成すべきものであります。
ただし、会社を守るためにあらゆるルールを規定すべきかというと、それは少し違います。
ルールは必要ですが、がんじがらめにすれば良いというわけではありません。
もっと言うと、就業規則は会社から社員へのメッセージです。
会社の想いを伝える最良の手段であると思われます。
今の就業規則は、文字ばかり並んで、社員にとっては決して読みたいとは思えない内容になっています。
会社の想いが書いてあるものでもありません。
私は就業規則を見開きにして、左のページはルール、右のページは想いを記載する就業規則をお薦めしています。
ダメダメ一辺倒の内容でなく、分かりやすい解説として右ページに、
「なぜ、このようなルールを設けたのか」
「このルールにはこのような意味(目的)がある」
「社員にはこうあってほしい」 等々を社員に訴求するのです。
労働人口減少の局面に入り、就業規則のあり方を見直す時期にきているかもしれません。