過重労働が問題外であることは言うまでもありませんが、私は本人の意思で好きなだけ働くことを否定する気になりません。
働くこと=苦痛ではなく、働くことが好きな人も多いように思えるからです。
私の前職はオンラインゲームの開発・運営をしている会社で、そのときのプログラマーの話です。
ゲーム会社なので、入社してくる社員は全員、子どものころからゲームが大好きで、多くが大学・専門学校でもゲーム系に進学しています。
その社員もゲームの専門学校出身だったのですが、ゲームと同じくらいプログラミングも大好きで、「今日、会社から帰ったら、ゲームとプログラミングのどちらをやろうか悩む」と言うのです。
それを聞いたとき、私は軽い衝撃を受けました。
プログラミングは仕事なので、帰ってからゲームと仕事を比べる感覚が分かりません。
私としたら、「今日、会社から帰ったら、ゲームと給与計算のどちらをやろうか悩む」と言っているようなものです。
訳分からないですよねぇ…
ただ、よくよく聞いてみると、その社員にとってプログラミングそのものが面白いらしいのです。
「ゲームを作る」ことは「ゲームをする」ことと変わらないそうです。
素晴らしいですよね。
何だかよく分かりませんが、すごいヒントをもらったように思えました。
「好き」と「やりがい」は少し違うかもしれません。
ただ、人事として「仕事だからやる」ではなく、「やりがいがあるから仕事をする」仕組みが必要であると考えさせられました。
じゃ、その仕組みは何か?と言われると、教育とか制度とか組織とか、色々な要素があり、なかなか難しいですけどね。
ある意味、永遠のテーマかもしれません。