私は社会保険労務士試験に合格後、約15年もの間、勤務社労士として主にIT企業で実務経験を積んでいました。
そして、令和2年1月に社労士事務所を開業をしました。
ありがたいことに失業手当(求職者給付の基本手当)の関係で、前職を退職してから約1年間の準備期間がありました。
その間、ずっと考えていたのは、自分の強みと他事務所との差別化についてです。
「自分にしかできないこと」「他事務所ではやっていないこと」をとにかく意識していました。
社労士+α を何とか構築したいと考えていたのです。
そのため、当時は社労士ではほぼ誰もやっていないであろうネット広告やプログラミング、データサイエンスなんかを勉強していました。
結果としては、いずれもモノにできませんでした…
概略は理解できたのですが、とてもビジネスとして活用するまでのレベルには達しなかったのです。
今思えば、数か月の勉強ではムリですよね。
それから数年経った今、あらためて当時のことを考えています。当時の考えや行動は間違いだったのかと。
残念ながら、当時の勉強は今の社労士業に全くもって寄与していません。
ただし、決して無駄であったとは思っていません。
今でも機会があれば、再挑戦したいと考えているくらいです。
いずれは、自分の強みと他事務所との差別化につなげていきたいと思っています。
また、開業4年目で新たに分かったこともあります。
当時は強みと差別化ばかりを考えていましたが、最優先すべき考えや行動は違っていたと思っています。
とにかく、「知ってもらうこと」が大事だと思うのです。
誰も私が社労士事務所を開業したなんて知りません。
強みとか差別化とかの話ではないのです。
ますはどんな依頼であっても真摯に取り組み、数をこなして少しずつ知ってもらう、信頼してもらう。
結局、それが一番大事なのだと思います。