収入と所得の違い

給与担当者の皆さん、今年も年末調整の時期が近づいてきましたね。

年末調整は、事前の準備(=正しい情報の収集)が重要となります。

特に毎年想うことは、「収入」と「所得」の違いです。

各種申告書には「所得」の金額を記入する必要がありますが、多くの社員は「収入」と「所得」の違いを理解していません(それが普通です…)。

社員はミスを連発する可能性があり、給与担当者はその確認・修正に忙殺される可能性があります。

つまり、社員に「収入」と「所得」の違いを理解してもらうことが、年末調整をスムーズに進めるためのコツとなるのです。

 

1. 収入とは何か?

「収入」とは、給与や賞与など、会社から支払われる総額を指します。

手取り額ではなく、税や社会保険料の控除が行われる前の金額です。

給与明細に記載されている「支給総額」がこれに当たります。

 

2. 所得とは何か?

「所得」とは、収入から必要経費や各種控除を引いた後の金額です。

給与に関しては、社会保険料や「給与所得控除」を差し引いた額が「給与所得」となります。

この所得が、税金計算(年末調整)の基準となる金額となります。

 

3. 具体例で違いを理解する

例えば、年間の収入が500万円の社員がいるとします。

この場合、社会保険料が60万円、給与所得控除が150万円だとすると、所得は500万円 – 60万円 – 150万円 = 290万円となります。

この290万円が、所得税や住民税の計算基準になります。

 

このように、「収入」と「所得」は異なる概念であり、特に年末調整や確定申告の際には正しい理解が重要です。

社員にこの違いを周知することで、申告ミスを防ぎ、スムーズな手続きにつなげましょう。

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