評価項目の定量目標について

目標管理制度で個人目標を立てる場合に、よく定量的な目標が望ましいとされます。

数値化できる目標であると、達成したかどうかを明確に判断できるためです。

 

分かりやすく営業職では「前年対比○○%」とか「新規顧客○○件獲得」などが挙げられます。

では、このような目標設定は本当に適切なのでしょうか。

 

私は疑問を感じています。

なぜなら、個人の努力だけはどうにもならない要素を含んでいるからです。

例えば、10社を担当している営業職の個人目標が「売上前年対比110%」であったとした場合、そのうちの1社が急に倒産してしまった時点で個人の数値目標(売上)を達成することはほぼ不可能になります。

実際にコロナ禍では十分にあり得る状況です。

これは本人の責任でしょうか?実力不足でしょうか?努力不足でしょうか?

 

実はこういった状況は多々あり、政治・経済・社会・競合・取引先・顧客等々、色々な要素が複雑に入り組んでいます。

運も実力のうち、と言われればそれまでですが、それでは社員は納得しません。

 

それでは、どうすれば良いのでしょうか。私は社員の「行動」を個人目標にすべきと考えています。

仮に「売上前年対比110%」が目標ならば、その目標を達成するために何をすれば良いのかを会社(上司)が社員に提示すべきと思うのです。

例えば、「商品説明会を毎月開催する」とか「拡販するための企画書を月に3案提出する」とかです。

これなら本人の努力(行動)次第で達成可能な個人目標となります。評価も明確になります。

 

ただし、そうなると商品説明会を毎月開催しても、拡販するための企画書を月に3案提出しても、売上が上がるか分からないじゃないか?と言った声が聞こえてきそうです…

でも、それはその行動目標を提示した会社(上司)の責任です。

 

では会社としては、どうすべきか。

会社(上司)が的確な指示を出すためには、経営計画の策定しかありません。

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