復職時のポイントはいくつかあります。
今回は焦点を1つに絞り、「休職期間満了時に体調は回復していないが、本人としては復職を希望する」時の対応です。
実際によくある話だと思います。
体調が回復していないので、休職期間があればそのまま療養したいところだが、退職は困るので多少無理にでも復職するといったケースです。
主治医の診断書にも「復職可」と書いてあるわけです。
仮に体調が悪そうに見えても、それをもって復職を認めないことは問題となります。
理由はどうであれ、専門家である主治医の見解を無視するわけにはいかないからです。
このような時の対応の1つとして、私は「自己申告(確認)シート」を書いてもらうようにしています。
最近の体調を確認するもので、内容は以下のような感じです。
・睡眠はとれているか
・起床時間は何時くらいか
・食事はとれているか
・毎日、外出しているか
・休職前の仕事をできそうか(問題ないか) 等々
体調が戻っていなくても復帰したい場合は、体調に関係なく「問題ない」「できる」と回答してくると思います。
でも、ウソでもいいのです。
実際に体調が回復していないので、やはり働けないケースも多々あります。
復職後に元の仕事ができなければ、結果的にそれが証拠になるため、休職期間満了による自然退職とすることも判断できます。
ただし、就業規則の規定は必須です。
(規定例)
「復職後1年を経ないで、再び当該休職事由と同一又は類似の事由により完全な労務提供ができない状況に至ったときは、復職を取り消す。休職期間が満了してもなお復職ができない場合には、休職満了日をもって自然退職とする。」
冷たい対応と思われるかもしれませんが、休職期間内に回復できないのであれば、私はやむを得ないと思っています。
むしろ人事担当者としては、会社の業務を回すことを優先すべきです。
休職していた社員の仕事をフォローしている社員がいることを忘れてはなりません。