現在は企業に対して、パワハラ対策のため相談窓口の設置が義務化されています。
実際はパワハラのみならず、「よろず相談室」として、内容を限定せずに相談を受ける窓口が多いように感じます。
ただ、よくある課題があります。
社内の仕事上や人間関係上の悩みはあるけど、自身の名前は出したくない(隠してほしい)といった相談です。
思っていた以上に問題が大きくなってしまい、結局、相談者にも何らかの影響を及ぼす可能性があるからです。
最悪の場合、相談者が退職に追い込まれてしまう恐れすらあります。
確かに匿名希望の気持ちは分かりますし、相談者からそのような要望があれば、相談窓口としては絶対に誰からの相談か隠して扱う必要があります。
そこで、さらなる課題があります。
そもそも、匿名の相談はどのように受ければ良いのでしょうか?
相談したことすら、明かしたくないケースもあるのです。
対面はもちろんダメ、電話(声)やメール(アドレス)も特定できてしまう可能性があります。
社外の相談窓口なら匿名にできますが、相談先としては厳しいですね。ほぼほぼ解決できません。
私も色々と悩んできましたが、結果的に「目安箱」の設置が最適であると考えています。
ワード等のテキストで書かれた相談であれば、状況判断以外、まず相談者を特定できません。
実名でない以上、解決策に至らないケースも増えますが、これはやむを得ません。匿名を優先すべきです。
解決できなくても、表面化されていない社内の課題を把握することはできます。
私の経験上、目安箱への投書はけっこうあるものです。